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【保存版】入退室管理システムとは?機能や効果、費用についてわかりやすく解説

入退室管理システムの導入を検討しているものの、仕組みや料金システムがよくわからず足踏みしているという人も多いのではないでしょうか。

入退室管理システム

入退室管理システムの主な目的は、入退室の管理を徹底してセキュリティの強化につなげることです。


その他にも

  • 出入りする人を自動的に認証して受付業務を効率化させたい

  • 部屋ごとに使い分けていた鍵を使うことなく、入退室をまとめて管理したい

  • 勤怠管理をもっと楽に行いたい

といった用途に幅広く対応しています。


また、コストを抑えたサービスや工事不要の製品も登場するなど、入退室管理システムは以前よりも利便性がアップしました。


本記事では、入退室管理システムについて理解を深めたい人向けに、その概要から効果、導入する際の費用相場まで分かりやすく説明します。


入退室管理システムについて

入退室管理システムについて調べていると、新たな情報が次々と出てきて「結局どんなシステムなのか」と混乱する人も少なくありません。


最初に知っておくべきことを以下の3点に絞りました。

  • 入退室管理室テムとは?

  • 入退室管理システムの仕組み

  • 入退室管理システム導入にあたっての注意点

  • 導入する主な目的とは?


各ポイントについて、見てみましょう。


入退室管理システムとは?

「入退室理システム」とは簡単にいうと、建物や部屋の出入りを管理するシステムのことです。

「いつ」「誰が」入退室したのかを記録し、それを管理するのが入退室管理システムの主な役割です。


人の入退室を記録・管理するというと、「出入り管理」を想像するかもしれませんが、出入り管理と入退室管理システムは、ほぼ同義語で用いられています。


入退室管理システムの仕組み

入退室管理システムの仕組みはとてもシンプルです。


人の出入りを管理したい扉に電気錠を設置し、入室する際に「ID認証リーダー」による認証を実施。入退室の履歴は、入退室管理ソフトに記録・保存されます。


入退室管理システムの仕組みには、大きく分けて

  1. 入室のみ認証

  2. 入退室の両方を認証

の2種類あります。


1.入室のみ認証

ID認証リーダーで入室し、退室する時は室内にある「退出ボタン」を押します。


2.入退室の両方を認証

ID認証リーダーで入室し、退室する時は室内にあるID認証リーダーを使います。


電気錠は、さまざまなタイプの扉に設置可能です。

電気錠の取り付け方には、

  • 設置工事が必要なタイプ

  • 両面テープなどを使って貼り付ける工事不要タイプ

の2種類あります。


また、入退室管理システムは複数の扉で使うことができ、パソコンなどで一元管理も可能です。


入退室管理システム導入にあたっての注意点

入退室管理システムを導入する際、留意するのは以下の2点です。

  1. 条件に合ったシステムを導入する

  2. 使用方法や運用ルールなどを従業員に周知する

  3. 定期点検を実施する


各留意点について詳しく見てみましょう。


1. 条件に合ったシステムを導入する

入退室管理システムは、利用する場所や用途に合わせて選ぶようにしましょう。


入退室管理システムと一口に言ってもさまざま製品があり、セキュリティのレベルやコスト、連携できるシステムなどが異なります。


「選択を間違えた」ということを避けるには、導入する前に入退室管理システムを設置することで、どんな課題を解決したいのかを明確にすることです。


例えば、入退室の管理と勤怠管理の効率化を目的としている場合は、勤怠管理と連携できるタイプに絞り込めますし、セキュリティを強化して企業機密を守りたいというのであれば、生体認証可能な製品に絞って検討できるでしょう。


2. 使用方法や運用ルールなどを従業員に周知する

導入した入退室管理システムをスムーズに利用するには、従業員への周知が不可欠です。


システムの使い方自体はそれほど複雑ではありません。しかし、他のシステムと連動させることによって起きた変更点について情報を共有することは、現場の混乱を防ぐことにつながります。


運用ルールを従業員に伝えておくことは、「してはいけないこととは知らずにやってしまう」ミスを防ぎます。


例えば共連れ。これは、入室しようとしてドアを開けた人の後に続いて入ることを指す言葉ですが、ID認証リーダーを使う手間が省けるからと、「ついでに入室」する場合も少なくありません。


しかし、共連れは認証されていない人の侵入を許すことになりますので、本来は避けるべきことなのです。

共連れはセキュリティ上好ましくないことであり、やらないことを事前に伝えておけば、従業員も注意するのではないでしょうか。


その他にも認証カードなどを紛失した時の対応など、システムの使用にあたり従業員が知っておくべきことは1つや2つではありません。従業員に使用方法や運用ルールを事前に伝えることを忘れないようにしましょう。


3. 定期的に点検を実施する

入退室管理システムを導入したら、定期的に動作環境などチェックすることをおすすめします。


入退室管理システムの耐用年数は6年。しかし、その間に故障することは十分考えられます。


目に見えて「動かない」ことがわかればすぐに対応できますが、一見稼働しているようでもどこかに不具合が発生していることもあります。


ある日突然使えなくなってしまった、という状況を避けるためにも、カードリーダーの反応は以前より遅くなっていないかどうか、履歴は毎回記録されているかどうかなど、定期的チェックしましょう。


入退室管理システムのメーカーの多くは、定期的な保守点検サービスや修理サービスを実施しています。導入時にサービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。


導入する主な目的とは?

入退室管理システム導入の主な目的は以下のようなものが挙げられます。


不審人物や部外者侵入への対処

会社などの大きな建物では様々な人物が出入りをすることから、目視だけでは不審人物や部外者侵入を完全に防ぐことは難しいでしょう。入退室管理システムはこういった関係のない人物が侵入することを防ぐセキュリティ面での運用がこれまでの主流でした。


不正防止・情報漏えい対策

会社や組織として外部には出すべきではない機密を扱っている空間や限られた人員のみで取り扱っているプロジェクト情報などを含めて、入退室管理システムで権限を与えることによって、内部からの不正防止や情報漏えい対策としての導入事例もあります。銀行の金庫などが良い例になりますが、誰もが入れるべきではない部分をコントロール出来ることもこのシステムの特徴です。


人件費の削減

セキュリティシステムを統合することで、警備員等の人件費の削減に繋がります。企業などであれば管理部門などのコスト削減にも役立てることが可能であり、合わせて確認工程を減らすことにも繋がります。


出退勤の管理

入退室管理システムでは、システムの特徴を生かした出退勤管理などにも応用することが可能です。管理データは統合されるので、集計などの工程削減にも繋がります。


人為的なミスの削減

従来の制限を人によって行っていた場合、システムの導入によって人為的なミスを削減することが可能です。犯罪の抑止や内部不正防止も近い意味合いではありますが、個別の権限を付与することでトラブルの防止と異常を検知します。





入退室管理システムの主な機能

入退室管理システムには、さまざまな機能が備わっていて、それは製品によって異なります。


主な機能として

  1. 認証

  2. 履歴管理

  3. 他のシステムとの連動

が挙げられます。



1. 認証

入退室管理システムでは、「認証」を通じて入退室する人を制限しています。

入室または退室を許可するかどうかを判断する方法は、導入する入退室管理システムによって異なります。


主な認証方法について、一覧表にまとめました。


認証方法

入退室方法

特徴

入室可能者

性防犯

生体認証/バイオメトリクス認証

指紋や顔、網膜、静脈などを認証

登録者本人の生体を認証するためセキュリティ性が高い

登録者本人のみ

ICカード

もしくはICカードの挿入もしくはICカードをかざす

  • 社員証などとの併用が可能

  • カードを持っていれば誰でも入退室できてしまう

  • だれがどのカードを所持しているかなど管理が大変

カードを持っている人なら誰でも

暗証番号/テンキー

登録された暗証番号を押す(タッチする)

  • 低コストで導入可能

  • 番号を知っていれば誰でも入退室できる

  • セキュリティ面が低い

番号を知っている人なら誰でも

スマホ/スマートロック

スマホをかざす。アプリで開錠

  • 発行や登録の作業が簡単

  • 初期費用が低コスト

  • 永久支払い

設定されたスマホを操作できる人

QRコード

QRコードをスマホなどでかざす

  • ​QRコードで誰でも簡単に入退室

  • セキュリティ面が心配

QRコードを持っていれば誰でも

非接触タグ

専用のタグをかざす

  • 小さくて持ち運びが楽

  • 入退室はスムーズ

タグを持っていれば誰でも

新型コロナウイルス感染症の拡大により、にわかに注目を集めているのが、検温測定機能を備えた認証です。検温機能を搭載したハンズフリー認証や、検温とマスクを着用しているかどうか検知できるAI顔認証機能を備えた製品などが誕生しました。

このように、認証方法は日々進歩しています。


2. 履歴管理

入退室管理システムは、入退室管理ソフトウエアを使っていつ誰が入退室したかを記録・管理します。


主な入退室管理ソフトウエアの機能は次のとおりです。

・入退室権限の設定

・入退室ログの管理や確認

・ユーザーの登録や管理

・ID認証カードの管理

・鍵の無効化


入退室管理ソフトウエアは、入退室の履歴を時系列または種別で保存します。

大量のデータを蓄積することも可能なうえ、知りたい情報がすぐに取り出せて、入室履歴の確認も簡単です。


3. 他のシステムとの連動

入退室管理システムは、すでに導入しているシステムと連動させることも可能です。

これは、連動したシステムの機能を強化することにつながります。


例えば、防犯カメラとの連動でデータログだけでなく映像として入退室を記録でき、セキュリティが強化されます。


また、勤怠管理システムと連携することで、タイムカードの打刻がスマートロックに変わるなど勤怠管理を効率的に実施できるようになります。加えて、勤怠の記録・管理をはじめ、残業や休憩時間の所要時間の記録・管理がスムーズになり、従来の勤怠管理や労務管理の効率性がアップします。



その他 入退室管理システムで出来る事

記録とデータ保管

入退室管理システムでは、登録した人物が入退室をした際のデータを認証機器本体やネットワークを通じてPCに記録することが可能です。また、監視カメラなどと連携した場合には映像記録も残すことが出来ます。

管理専用のソフトウェアとの併用やデータへのアクセス権限も設定が可能ですので、担当者や権限のある人物以外にはデータへのアクセスが出来ない仕組みです。

情報漏えいの防止と共に、行動記録をデータ化することで社内導線の見直しや人材配置にも貢献出来る可能性があります。


登録人数について

入退室管理システムへの登録人数は機器などによって上限が異なります。

オフィスや施設の規模に応じて、必要な人数枠や予備の確保などは、専任のアドバイザーと協議した上で決定することが可能です。

比較的、安価な認証機器であっても数百人ほどは登録出来ることが多いですので、施設の大きさに関わらず全体をカバー出来る機器を使用することが出来ます。


錠前の種類について

ドアに付ける認証機器の他に、システムに使用出来る錠前にもいくつかの種類が存在しています。

ただし、基本的には「電子錠」ではなく「電気錠」であることが前提です。

電気錠の代表的な製品では、オフィス向けに開発された美和ロック製の「PicoA」シリーズなど、自宅や小さい施設であれば「GOAL」製のスマートロックなどです。

後者のスマートロックは電池式電気錠となっており、電源供給に配線が不要なため、電池での運用が出来ます。

さらに入退室管理システムは自動ドアにも接続可能なものがあります。

管理をするPCや制御盤によってのオン・オフの切り替えで、入退室の制限をかけたり解除して通常の自動ドアとして使用することも可能です。

こちらも予算や規模に合わせて、プロのアドバイザーが最適な構成を提案しています。


工事不要機器や後付け

錠前の種類でも紹介しましたが、入退室管理システムにおける機器には、工事が必要なもの、不要なものがあり、拡張機能として後付け可能な製品などラインナップは様々です。

例えば、通常の認証機器を設置しており、後から検温システムを追加する場合などは後付けによる施工が必要です。

工事不要な機器は価格も安い傾向にありますが、クラウド化やネットワーク機能があまり強くないという弱点もあります。

どういった目的で、どのような規模で使用するかによって、工事をして取り付けるタイプにするのか、工事不要な機器で良いのかを判断します。


勤怠管理機能でタイムカードの代用が可能

繰り返しになりますが、システムの機能として人の出入りを管理可能な入退室管理システムでは、専用のソフトウェアなどと連携して勤怠管理をして、タイムカードの代用に使用する方法もあります。

システムの主な役割はセキュリティにかかる問題点の改善ですが、同システムを流用することでこれらの管理も一括で行うことが出来ます。打刻忘れや人為的なミスを減らし、正しい記録をデータとして保管することが可能です。


スムーズな入退室のためのハンズフリー

認証機器を導入して、その場で人が混み合ってしまってはかえって効率が下がりますが、近年の認証機器は、認証時間も短く、生体認証であればハンズフリーで通行することが可能です。

例えば、人の出入りが多い場所にも入退室管理システムを導入する場合であれば、常時入退出があるドアはハンズフリーを採用し、限られた場所は暗証番号認証を導入するなどの工夫が可能です。


入退室管理システムの効果

入退室管理システムには、どのような効果があるのでしょうか。メリットとデメリットという点から見てみましょう。


入退室管理システムのメリット

入退室管理システムを導入することで得られるメリットとして、以下の3つが考えられます。


  1. 入退室管理の効率化が図れる

  2. セキュリティを強化できる

  3. 情報を正確に管理できる


各メリットについて見てみましょう。


1. 入退室管理の効率化が図れる

入退室管理システムを導入


することで事務作業などの簡略化ができ、業務の効率化が期待できます。

従来の入退室管理は出入口に入退室表を置き、時刻などを各自が記入していました。また、扉の開閉に鍵を使い、管理する扉と同じ数の鍵を持ち歩く必要があったのです。


入退室管理システムは、ログの記録や鍵を使ったドアの開閉という手間を省くことに成功しました。さらに、複数の扉を電気錠で管理することで、複数の鍵を持つことなく必要な時にスムーズな入退室が可能です。


こうした入退室管理の効率化は、警備や受付の負担を減らし、人件費を抑えることにもつながります。

大人数の職場や施設であれば、通常は事務員がPCなどによって集計作業等をする必要がありますが、入退室管理システムで出退


勤などの記録を共有することで、必要最小限の労力に抑えます。

また、コロナ禍のような状況であれば「非接触」を実現出来ることも1つのメリットだと言えるでしょう。

ICカードや暗証番号入力タイプでは接触が発生しますが、バイオメトリクス認証と呼ばれる生体認証技術ではスキャンのみで接触行為が発生しません。



2. セキュリティを強化できる

入退室管理システムを導入することで、防犯性が飛躍的に向上することが期待できるでしょう。


その理由は以下のとおりです。

  • 入室権限を設定することで、特定の人以外の出入りを制限できる

  • 入退室の詳細なデータを記録するため、事実関係の確認が容易になる



例えば、生体認証などセキュリティの高い認証方法を採用することで、危険な薬品や機密情報の持ち出しを高い確率で防ぐことができます。

その他の例ですと、上司に承認を貰わないと入れない資料室なども、必要に応じて権限を付与するだけで可能になります。業務効率のアップをはかると共に、無駄な工程を省くことで人的コストの削減が可能です。



また、何かトラブルが発生した時でも、履歴を確認することで「その日その時間に入室していた人物」の特定が可能です。



3. 情報を正確に管理できる

正確な情報管理も、入退室管理システムのメリットといえるでしょう。

システムを導入することで、これまで人の手によって行われていた作業が、自動でできるようになりました。これは、人為的なミスや故意に情報を操作の防止につながります。


例えば、タイムカードなら従業員が不正に打刻して労働時間をごまかすことも可能ですが、入退室管理システムはそうした不正行為をするすきがありません。さらに、労働時間を基準法が定めている1分単位で正確に計算することも可能です。



入退室管理システムのデメリット

入退室管理システムのデメリットとして、以下の2点が挙げられます。



  1. インターネット環境下のみ稼働という条件がつくことがある

  2. バッテリーが切れると使えない

  3. 社内周知の徹底が必要となる



1. インターネット環境下という条件がつくことがある

入退室管理システムの動作環境がBluetoothではなくインターネットを利用している場合、インターネット障害が発生すると、システムが作動しないおそれ


があります。


例えば、アプリを使って解錠するスマートロックの場合、インターネットが通じなければ、入室することができません。


2. バッテリーが切れると使えない

後付タイプの入管理システムに使用するデバイスやスマホは、バッテリーを必要とするものがほとんどです。そのため、バッテリーが切れてしまうと入室できないという状況が発生する可能性があります。

鍵との併用など、トラブルが発生した時のことを想定して、対策を考える必要があるでしょう。


3.社内周知の徹底が必要となる

新しいシステムに適応するための社内規則の作成や教育、周知などが必要になる可能性があります。人数の少ない施設であればそこまで手間暇のかかるものではありませんが、中企業以上の規模になると、それなりの研修体制を整える必要があるでしょう。

また、エラーなどのトラブルが起きた場合の解決策の共有やフローチャートを作成しておき、担当者が急病などで出勤出来ない可能性を考慮しておくことも必要です。



現状の施設で流用が可能な物、不可能な物を判断して、必要に応じて交換・追加をしなくてはいけない場合もあります。トータルで見れば先行投資という形ですので、完全なデメリットにはなりませんが、一時的に経費がかさむ可能性もあります。



入退室管理システムの主な導入場所について

入退室管理システムというと、オフィスの出入口や会議室など入退室を制限したいところや、サーバールームなど、高度なセキュリティが必要な場所に設置するイメージがあるかもしれません。しかし、実際にはさまざまな場所に設置可能です。近年では中小事業者であっても導入しているケースも存在しています。

入退室管理システムが幅広く利用されている背景には、他のシステムとの連携が可能なことや、さまざまな使用用途に対応できる柔軟さがあるからと考えられます。


オフィス・サテライトオフィスなどに

一番の主流はオフィスの部分的な設置です。セキュリティ向上や人件費削減なども含めて、もっとも使用率が高いと言えます。フレックスタイムを採用している企業や社内開発に力を入れている企業内では使用率が高くなります。


サーバールーム

IT企業にとってサーバールームはコアにあたる部分です。これらのセキュリティ対策や外部からの侵入を防ぐ方法としても採用されていることがあります。


店舗関連

入退室管理システムは企業だけの用途ではなく、店舗のある事業者でも活用されています。

例えば、保育園や学習塾などは防犯対策や非接触の実現などに効果を挙げており、連動して出席記録などもデータ管理が可能です。

他にも、会員制のバーやスポーツジム、フィットネス系の店舗などでも会員様の管理や識別に採用されていることがあります。


ホテル・ビル・マンションなどの大型施設

ホテルなどの宿泊施設では様々な人の出入りがあることから、顧客管理や防犯対策としての導入が広がっています。

予約管理システムと入退室管理システムを連動させると、空室状況の確認からチェックインまでの作業が効率化されるため、ホテルやレンタルオフィスなどで重宝されます。

また、ビルやマンションなどの大型施設では居住者であるかどうかを確認するために使用されていたり、不審人物への対策としても活用されています。


大学や病院など

同じく施設として人の出入りが多く、敷地の広い大学や病院では部分的に入退室管理システムによって部外者の侵入対策を実施していることがあります。加えて、施設職員や生徒、患者などの記録も管理可能なため、トラブル防止に導入をされているケースもあります。


幅広い分野で普及する入退室管理システム

今までのイメージでは一部の大企業などだけが採用していた技術ですが、近年では技術進歩などでローコストでも導入可能なケースが増えたことにより、システムを導入している事業者の数は多くなっている傾向にあります。

セキュリティレベルに応じて入室管理を使い分けられるという点も、さまざまな場所に導入しやすい理由と考えられます。


例えば、建物の出入口は、スマホなどで通過できるものにし、危険物を保管している場所は生体認証を必要とするといったことも、入退室管理システムなら可能です。



入退室管理システムを導入する際にかかる費用

入退室管理システムの導入にかかる費用は、導入するシステムの種類によってばらつきがあります。


導入する際にかかる費用には、大きく分けて

  1. 初期費用

  2. 月額費用

の2種類に分けられます。


1. 初期費用

システム導入時に必要な初期費用には、

・認証機器の価格

・設置費用

がかかります。


入退室管理システムの構築に不可欠な認証機器の価格は、メーカーや設置する扉の数などによって異なりますが、ここでは導入時の費用相場について、認証方法別にご紹介します。


認証方法

導入時の費用相場

暗証番号/テンキー

2~15万円

ICカード

0~30万円(初期費用無しプラン有月額だと5,000円程度)

指紋認証

0~50万円(初期費用無プラン有、月額だと5,000円程度)

顔認証

0~100万円(初期費用無しプラン有、月額だと5,000円程度)

スマートロック

初期費用無しプラン有月額が15,000円程度

※数字は、入退室管理システム関連のサイトを参照に算出した平均です。あくまでも目安として参考にしてください。


②月額費用

システムを導入した後にかかる月額費用には

・保守費用

・クラウド利用料

に分けられます。


「保守費用」とは、認証機器の点検や補修などメンテナンスにかかる費用のことです。

保守サービスの内容は各メーカーによって異なりますが、点検や修理にかかる費用(出張費を含む)をカバーしてくれます。


インターネットを利用した入退室管理システムのことを、「クラウド入退室管理システム」といいます。各サービスによって料金は異なりますが、月額15,000円程度が目安です。


安価で利用できる入退室管理システムはある?

入退室管理システムというと、高額なイメージがあるかもしれませんが、中には比較的安価で出に入るものもあります。


例えば、サブスクリプション型の入退室管理システムは、必要な数の扉の分だけリースで利用できるサービスです。1扉から導入できるうえ、コストも抑えられることから、導入を検討している企業も少なくありません。


また、複数の扉に設置する場合、月額料金がお得になるサービスを提供している会社もあります。できるだけ費用を抑えたい場合は、複数の会社の利用料金を比較して、どれが一番お得になるかを検討すると良いでしょう。

各機器や部品などの耐用年数について

電子機器である以上、入退室管理システムにも法定耐用年数が定められています。

主にシステムに関連するものなどを含めると


  • 監視カメラ・・・防犯用は6年

  • レコーダー・・・6年

  • 入退室管理システム・・・6年


と、およそ6年間が1つの目安です。

しかし、これらはあくまでも目安の期間であり、使用頻度や環境、各機器メーカーの定める使用期間などに応じて前後することがあります。その他、部品の消耗などが激しい場合や電気系統の故障などによって耐用年数が短くなる可能性もあります


入退室管理システムまとめ

入退室管理システムとは何かについて説明しました。


ここで、入退室管理システムの役割をまとめてみます。

  • 入退室(または入室のみ)の状況を記録・管理する

  • 入退室(または入室)を許可する人を制限する

  • 部外者が入れないようにドアを施錠する

  • すでに導入している設備などと連動させて、セキュリティを強化する


ここまで紹介してきましたように、入退出管理システムは、単一的なセキュリティ目的ではなく、現在では様々な流用技術によって業務の効率化を担ったり、正確なデータ化で間違いのない記録を付けられるようになってきました。

事業規模や施設の規模にもよりますが、入退出管理システムで得られるメリットは将来的にも役に立つものが多く、個人運営の店舗から大企業まで様々な場所、用途で普及しているのです。

認証システムは通常の鍵などのように複製することが極めて困難であり、鍵という機能に存在するリスクを極限まで減らすことが可能です。

また、自動化によるコスト削減は年間単位で考えれば企業などにとっても大きなメリットになり、小さい施設では無駄な労力を短縮してくれます。

今までは主にスマートフォンのロック解除などに使用されてきたバイオメトリクス技術も、広範囲で活用することが可能になり、施設や建物、企業や事業者の大きな味方となっています。

市販されている入退室管理システムには、さまざまな製品があります。

使用目的や設置する場所、費用などある程度明確にしてから、検討すると絞り込みやすくなります。

そのためにも今回ご紹介した情報を参考にして入退室管理システムに対して理解を深め、どんな入退室管理システムを導入すべきかを明確にしていきましょう。







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